- 目次:
- 1.実施状況 2008年、春
- 一週間の休養で自分と向きあう
- まずは調味料集め
- 資料はだんだん分厚く……
- 2.食の先で会う人
- 昔の仕事が名刺代わり
- 「どれくらいのマクロですか」
1.実施状況 2008年、春
一週間の休養で自分と向きあう
まず、資料集め。それから食材探し。そして、私が食べたいなと思う食事を食べさせてくれるお店。わざわざバカみたいな遠出は体が辛くてできません。県内で、食養生でも使えそうな調味料が置いてあるところをしらみつぶしに調べました。
乳腺炎、動脈瘤、子宮等々の不具合を灸で乗り越え、食べ物で細胞を入れ替えようとしていましたが一度、自分の脳みその整理したいと、一週間の休養を職場にお願いしました。周りには「体調が良くないから休養を……」的だと見えていたでしょうが、……なんていうのは感傷的な表向きの話で、実行しかしない事にしていました。
大事なのは、スーパーで買った野菜を有機野菜にすることよりも、実は調味料です。農薬は5分の流水で流れますし、陰陽の解釈でいくと化学肥料の極陰性は、陽性でバランスするというやり方があるからです。また、実は有機野菜のほうが慣行農法より、肥毒がたまりより危ないという話もあります。
いくら野菜が安全といったところで、上からかけるものが添加物だらけだと、すべて添加物の味になってしまうからです。スーパーのお惣菜とか飽きてくるのは均一した工業化の味がして、本来の複雑な食べ物の味わいがないせいです。
まずは調味料集め
さて、以前ご紹介したこの「医」の昔の文字ですと「酉」の部位、醸すという類の調味料でもあるんですよね。
調味料は、総じてこれに通じた物ばかり。でした。
特にお醤油は何も添加していないものを。梅醤番茶、大根湯、醤油番茶などにして、飲み物にしてケアするやり方を今でも時々やっています。
梅醤番茶、大根湯、醤油番茶の「番茶」は三年番茶を使います。三年番茶とは、読んでそのままにお茶の葉と茎を三年熟成したお茶で、カフェインがなく優しい味です。これで、玄米がゆを炊いてもおいしいです。
資料はだんだん分厚く……
資料は、一般で売られている本の内容の浅さを、いろんな本で回避しようとしていました。これが8冊か9冊目だったと思います。だんだん本が厚く、値段が高くなってきます(笑)。 実は、その中でも最も厚い本「THEマクロビオティック」をコツコツを休みの間に読みました。 結局、本格的な情報だとなんでもそうなりますね。
マクロビオティックの世界では、知らない人はいない「久司マクロビオティック」。病歴と原因を、それに合わせた食事法が辞書的に紹介されて、載っていました。私の症状と合わせてみていきます。思わず「アッ」と思う症状もありますし、興味深い観点からの食を見つめた話でした。
この本の著者久司道夫は、あちこちの講演などで忙しすぎで本人自身がマクロビオティックの食事ができずに、すい臓がんで89歳で亡くなるというちょっと切ない感じなんですが。ちなみにこの本には、120歳まで人は生きることができると書いてあります。
実践をより正したいと調味料を改めて揃えたのもこの辞書的なものの影響だったかもですね……。
こうして書いてあっても、まずはやってみないとすべて分かりません。
2.食の先で出会う人
昔の仕事が名刺代わり
自分で無理なく車で行ける範囲の距離でお店を探して、その中に住んでいたアパートから車で5分と近所の、「月光荘」という雑穀を扱うお店を見つけました。
私が食べたいと思うランチをやっています。それで「食べたい!」と、休養一週間の初日のランチはそこと決めていました。(お店は現在、残念ながら閉店しました)
さすがに平日でしたからゆっくり席にも座れました。もう、何を頼んだか詳しく忘れてしまんたけど、雑穀で作ったちょっとしたフライがついていて、玄米ご飯とお味噌汁というランチだったと思います。ランチが出来上るまでの時間、席にいろいろと食に関しての本や資料あったので、興味深く目を通していました。そこで、とあるファイルをパラリとめくると、見かけたものがあるのです。
「……」
実家を離れて独り暮らしを始めたころの連載、挿絵を担当した新聞連載の私の仕事でした。合鴨を使った無農薬農法に取り組んでいる木村節郎さんという人の記事で「土と生きる」というタイトルの全17回の連載でした。それが、17回分全部丁寧にファイリングしてあるんです。
当然、案内されて座ったワケでない私は思わず「なんてご縁なんだ」と苦笑していました。再度原稿を読み込みます。ここのお店のお米は、木村さんのお米だというとこで……。自分の挿絵の記事を、明らかに見ることになります。確かに、百姓の木村さんの紹介にはピッタリ……。
「実は、私がこれを描いた人で……」
と、思わず店主に挨拶。ほっといてもどこの誰か分かる、良い名刺代わりになりました。お店でも調味料やお米が買えるということでした。そろそろ病床の父が最期に作ったお米がなくなってたころで、次をどうしようと思ってたところでした(何しろ私はそこまでお米は買ったことがありませんでした)。不思議なこともあるものだな、と思いました。
できあがったランチは、良く噛んでしっかりと味わい、とても丁寧に「いただきます」「ごちそうさま」が言えた気がしました。
「どれくらいのマクロですか」
「どのくらいのマクロビですか」
(マクロビオティックを実践している人の中には、衣食住の生活、全部有機じゃないとやだ、という人もいる) と、お店の人に聞かれました。(注:2008年当時時ヴィーガンという言葉は一般的ではありません)
年明けくらいから(マクロビ)で、良い醤油がないか探しています。 と言ったら、お店で使っている生醤油を紹介してくれました。
完全有機ではないのですが、「オーリング」の結果は良いとのこと。
多分、火を通すことによって、微生物が死んでしまうのではないでしょうか。
なんて店主が言っていました。
醤油の場合工程が多いので、それを全部クリアするとたまげるお値段になる。私には手が届かないわけ。
家に帰って裏を見てみると。
ジョージ・オオサワ(桜沢如一)現地指導品。とあるではないですか。
マクロビの祖。 良いはずです。
2008年04月17日
まず、桜沢如一という人ですが、この方はマクロビオティックの提唱者で、食養研究家・思想家です。前述の辞書的な本の著作、久司道夫のお師匠さんに当たります。
それからオーリングとは、キネシオロジ―(カイロプラクティックの考え方の基礎とされる代替医療)での筋肉反射を利用した、自分の体に良いとされるものを見極めるテスト法です。通常二人でやります。
右手に試したいものを持ち、左手の中指と親指を合わせ、もう一人がその指を引っ張ります。その人の体に合ったものなら指は簡単に離れ、あっているものですとしっかりついています。(Oリング、もしくは筋肉反射と検索をかけると良く調べられます)一人でやる方法もあるようですが、私は使っていません。ただ、良い治療家を見分けるために、この作用を知って実践してるかがおのずと入ってきますが…。
当時、癌と宣告を受けた人が、このテスト法で自分に合う食べるものを見つけて生き残っている話を聞いていました。
人の体はそもそも、電気エネルギーで動いているため、いろいろな事物が自分に合ってない「これは害である」と分かると、筋肉の力が抜けるんですよね。良いとしっかりと力が入ったまま。
以前、キネシオロジーの講座で、とある「アイスクリームが大好きな人」が筋肉反射テストをする場に立ち会いました。 聞くと、過去アイスクリームを食べすぎて体を壊したらしいのです。でも頭では大好きなままで、食べたいと思っているのです。腕のをまっすぐ上げて他の人が押した、力の入り具合で見ます。
自分の体に合ってれば講師が腕を押し下げようとしても落ちませんし、間違ってれば簡単に落ちます。
その人は「アイスクリーム」と言って、筋肉反射テストをしました。
すると面白いように、本当に「力が入らなくて」参加者のみんなで笑ってしまいました。つまり、頭はアイスクリームが欲しいと思ってるのですが、体は良しとしていなかったという事が分かるのです。
私も試してもらいました。「肉、魚」というとアウトですけど、「ごはん」と言ってチェックするとがぜん力が入ります(笑)。自分でも笑いました。
ただま、このテストで「良いもの」ばかりを選択して食べても、実は体調が悪くなるそうです。
これも思えばおかしくて、その話を聞いた人はキネシオロジーの治療家さんだったんです。彼は、体に聴いて選んでよいモノばかりを食べてみたそうなんです。それでもなぜか調子が悪くなってしまったそうなんです。
仕方がなく、「Oリングで良いモノばかり食べて調子が悪くなった」と、師匠に聞いてみたそうです。
回答は…
「良い物ばかりを食べたから、調子が悪くなった」
ときどきは悪いものも食べたほうが健康には良いそうです。というか、何事もバランスなんでしょうね。
ちなみに、筋肉反射テストで、旦那さんとか奥様の名前を言って全然力が入らない人もいるようですので……なんともうしましょうか。人間ていうのは不可思議なものです。
まぁ、話がずれましたが、そうしたテストを経ても、この「無殺菌」のお醤油は体には良いようなんだよ、ということですね。
今の私は、このお醤油の解釈は次のように付け加えます。恐らく先祖代々続いている昔ながらの醤油蔵のものでは……。
醤油蔵には代々、 そこの由緒正しき菌のみなさんが住んでいるんです。(マンガ「もやしもん」の世界です…)それが人体に大変有効であるのでは、と言われています。何しろ、腸内細菌は1000兆個と自分の細胞数はかるく凌駕するのです。
この時期に集めたのは、梅酢、醤油、みりん、米酢、味噌、玄米水あめ、玄米甘酒。