普通に「さよなら」はつまんないから
「先生、さよなら。みなさん、さよなら。
また明日も元気に会いましょう」
……だったかどうか……、うろ覚えなんですが、わが母校の小学校は 一学年一クラス の田舎の学校。帰りの学級会の最後に、いつもお別れの挨拶があった気がします…。
楽しいお友達と別れるのは寂しいけど、また明日会えるしね。ただ「さよなら」はつまらないワケで、なんかくっついて「さよなら三角~」。そして、なんだかふざけちゃう。子供たちはふざける天才。
…「へはぷっぷ」か。
絵を描く私も思うワケですね。「へはぷっぷ」か……。
ふるさとのわらべ唄 戎谷和修 <10>さようなら三角①
「昔は学校や遊びの帰り道でよく歌っていた」と誰もが言う唄である。山口市鋳銭司の内田伸さんは「別れるときに『さよなら三角また来て四角 四角は豆腐 豆腐は白い 白いはおしろい おしろいはくさい くさいはへ へはぷっぷ』と歌った。最後に互いにけつ(お尻)をたたいてね。『へはぷっぷ』とやったね」と話す。
曲はレとファとソの三つの音だけが使われている。また、付点八分音符と十六分音符のリズムの繰り返しに乗せて「〇〇は△△ △△は××」とおうむ返しの形で歌詞が続けられ、語呂がよく親しみやすい。このパターンを使えば、誰でも容易に替え歌ができてしまうからであろう。
歌詞は多彩で、終わり方だけでも「赤いは人参(ニンジン) 人参はくさい くさいはへ」「金太郎は赤い 赤いは夕焼け」「ひかるは親父のはげあたま」「むけるは金こち」「魚はくさい くさいはヘビ」「バナナはすべる すべってころんでエッサッサ」などなど、県内だけでも数え切れないほど歌詞がある。
ちなみに昨年、テレビで放映され、子どもたちが歌っていたマクドナルドのCM「さようなら三角また来て四角 四角は紅茶…」も、よくできた替え歌である。(元周防大島町立三蒲小校長)
さよなら三角また来て四角
四角は豆腐
豆腐は白い
白いはおしろい
おしろいはくさい
くさいはへ
へはぷっぷ
(山口市)
[記事:中国新聞社提供 掲載日付:2007年9月23日]