夏の水遊びは最高
田舎の、子供たちの夏の代表的な遊び場所の一つ、水場。海、川。カッと照り付ける太陽に、水遊びはとても楽しいです。
川の浅瀬は、またまあるい小石が足に当たる感じも良いですね。そういえば、こういう小石ならべたようなところで素足で歩いて底足裏痛いのは、内臓がどっか弱い証拠なんですが、子供たちはまるで内臓のことなど感じませんから(笑)。
さてま、流れがきれいなところでは、小魚が泳いでいるのが見えます。でも、捕まえられそうなんですけど、捕れないんですよね。
7回目はかわいいゴリのお話。ゴリというのは小魚の総称です。どんこやハゼの仲間のことを指します。学術的な名前では、下記のお魚さんたちは、全部「ゴリ」と言われます。
- ハゼの仲間
チチブ属 チチブ、ヌマチチブ
ウキゴリ属 ウキゴリ、スミウキゴリ
ヨシノボリ属 オオヨシノボリ、カワヨシノボリ、
クロヨシノボリ、ゴクラクハゼ、シマヨシノボリ、
ルリヨシノボリ、トウヨシノボリ
ドンコ属 どんこ - カジカの仲間
カジカ属 ウツセミカジカ
参考:広島市水産振興センター
田舎の川には、一口に魚といってたくさんの種類がいます。でも、子供たちにとっては、どんな魚でも、まず「捕れる」のが一番の楽しみですけどね。そんな、川でのゴリ捕りのお話です。
ふるさとのわらべ唄 戎谷和修<7>ゴリ捕り
子どものころ、海にはさまざまな魚がいて、その群れの中を一緒に泳いだり、じっとしている魚を水中鉄砲で撃ったりしていた。川にはメダカ、川エビ、ドジョウ、フナ、ウナギ、ゴリなどがいてずぶぬれになって捕っていた。魚によって捕り方も違っていた。
さて、岩国市美和町阿賀ではお年寄りが「鮴(ゴリ)ちゅうんがおりよった。ようけ、ここの川におりよった。今はおらんがの。おいために向かって足で『ひっちんゴリゴリ ひっちんゴリゴリ』と言うて追うての。ガラガラガラガラと石を揺すって、追い込んですくっていたんです。別に食べるわけでもないんです」と、ゴリを追い立て捕って遊んだ経験を懐かしそうに話された。
また、周南市鹿野町では、ある方が「『ゴリ押し』といって魚を捕る方法があります」と言って捕り方を説明してくれた。『鹿野町 子どもの遊び』(鹿野町教育委員会編)に「浅瀬にござを敷き、小石で浮かび上がらないように押さえる。三人ぐらいで川下から川上に棒のように束ねた藁(わら)で川底をござの所まで押していく。ござの両側を魚が逃げないようにしながら持ち上げると、たくさんのゴリが捕れた」と写真入りでわかりやすく説明している。
ちなみに、無理やり物事を押し通すという意味の「ごり押し」の語源となっているとの説もある。(元周防大島町立三蒲小校長)
ひっちんゴリゴリ
ひっちんゴリゴリ
(岩国市美和町阿賀)
[記事:中国新聞社提供 掲載日付:2007年9月2日]